SEASON REPORT


※このページは静岡県信用保証協会SEASON REPORT2020年春号に掲載された記事を引用してあります。

八洋エンジニア代表

特殊冷熱設備を作る人とは違う仕事に挑む

  冷蔵庫はよく冷やせるものほど、よく売れる。
ここ焼津で言えば、水産業者が用いる倉庫などの特殊冷熱設備は、一般的にそう言われます。
カツオやマグロなどは瞬時に冷却し、より低温で保存する方が鮮度を保て、商品の価値も高まるからです。そのため、とにかく冷えれば良い、という考えのもと多くのメーカーは設備を作っていました。
私の叔父がこの会社を立ち上げ、特殊冷熱設備の製造を始めた頃は、そんな時代でした。
  しかし、弊社は創業当時からただ冷えれば良いものではない、と考えていました。
人がやらないことをやらなければならない。そこで着目したのが「省エネルギー」です。運用コストを大幅に削減でき、環境にも優しい冷熱設備の開発でした。


お客様が欲しいものを提供できる技術力

  その当時、冷凍のカツオやマグロは鮮度の良さだけでは売れなくなり、水産業者たちは利益を上げようと設備の見直しなどを始め、初期費用は惜しまないというところも出てきました。
そのように変化してきたお客様のニーズに応えるべく、弊社ではさまざまな設備の開発をはじめました。
電気代を従来の半分以下に抑えられる、フロンガスを使わず自然冷媒を使う、地熱や再生エネルギーを利用するなど、それまでにないような省エネルギーに特化した設備を企画・開発したのです。
  こうして省エネの研究を重ねた結果、高い技術力を培うことができました。
お客様の予算や希望に合った最適の設備、お客様が欲しいと思う設備を 提供できるようになったのです。


「考える」ことこそ商売のすべて

  私どもが多数特許を取得できたのも、基本を何度も繰り返し、原理をよく考えて設計してきたからです。設計さえしっかりできていれば、理想通りに動 く設備が作れます。
私が弊社で働くことになった時、まず叔父は私に小学校の理科の教科書を渡し、この内容を理解できるまで勉強するように言いました。そして小学校が終わったら次は中学校のレベルと、基本を徹底的に学んだのです。基本が大事なのだと、叔父に教わりました。
  こんなことを言うと呆れられるかもしれませんが、実は叔父も私も怠け者でいかに楽をして効率よく利益が上げられるか。そのためには何をすべきかを四六時中考えています。だからこそ、より良いもの、お客様が満足できるものを 作れるのです。

独自の先進技術により開発された冷蔵・冷凍設備

売るだけでは終わらないメンテナンスの大切さ

  私どもでは製品を売るだけではなく、メンテナンスも大切にしています。実は私も元々はメンテナンス担当だったので、その重要性は現場で感じていました。
販売した物を自社で責任を持って点検・保守することで、長く使っていただけ、お客様にも喜んでいただけます。またそれが弊社にとっても、お客様にとっても安定した収益につながっていくのです。
  そのため、弊社ではお客様とやりとりする場合は必ずオーナー社長と直接お話をさせていただき、予めメンテナンスも任せていただくことをご了承いただいた上で、取引させていただいています。
おかげでお客様とはお互いに信頼関係を築くことができ、長くお付き合いをさせていただいています。


人を育て、技を伝えていける魅力ある職場を

  メンテナンス力においては、他社には負けないと自負しています。
弊社では若い年代、特に新卒を積極的に採用しています。一から技術を伝え、育て、次の代にも引き継いでいくためです。
油にまみれる現場の仕事は、今の時代敬遠されがちですが、人がやらない仕事にこそ、ビジネスチャンスがあるのです。
  弊社では補助制度を設け、資格取得を支援しています。
ただ、強制などはせず、勧めるだけです。ですが、名刺に国家資格など肩書があれば、お客様からの信頼度は格段に上がり、仕事が増えれば給与も上がりますから、社員た ちのモチベーションは上がります。よって自然と資格取得にも仕事にも励むのです。
私が思う社長の役割とは、社員にとって魅力のある職場を作ることです。言うなれば私が作るのは舞台、そこで踊るのが社員、観客はお客様です。社員が気持ちよく働け、お客様に喜ばれるように努めるのが、私の責務なのだと考えています。


事業発展を目指し時代を読み、先を行く

  冷凍の技術や設備はこれからますます注目され、ノンフロンの冷凍設備などは、あと約20年は使われ続けるでしょう。
それはつまり、メンテナンスの需要はさらに高まり、技術があれば、常に仕事はあるということなのです。
  今後もお客様から「ありがとう」と言っていただけることを目標に、事業の発展に尽くしていきたいと思います。